ペルーのこと 1


  食料品店のおかみさん 2007年11月

これまでに経験した海外というのは、グアム、ハワイ、ミクロネシア、マーシャル、そしてペルーの5カ国です。全部調査船で入港…というのが少々お寒いのですが、それはさておき、言葉も暮らしも日本と異なった土地に触れることはとても興味深い経験でした。

ペルーへはイカ(アメリカオオアカイカという巨大なイカ)の調査の補給で入港しました。最初がパイタ、次がカヤオ。パイタは大型船が着岸できる立派な岸壁が1本、突き出しているほかは地元漁船が並ぶ、地方の小さな田舎町といったところです。一方、カヤオはペルーの首都であるリマの街の近くで、漁港や軍港もある大変大きな港でした。

ペルー両港の入港に際し、過去に上陸の経験がある先輩諸氏からは「とても治安が悪い所だ」「カメラなど金目のものは見せない方がいい」「バスの中まで強盗団が押し入ってきた」などと恐ろしい話で脅かされていたので、パイタ初日の上陸はおっかなびっくり、コンパクトカメラだけ持って散策したのですが、意外に怖くなさそうな感じがして、他の人たちの意見も同様であったため、翌日は1眼レフにストロボを付けて出かけました。もちろん一人は無謀なので、研究者や船の方と一緒です。それでも最初はカメラをカバンの中に隠し、きょろきょろするだけでした。が、だんだん我慢できなくなってカメラを取り出し、店頭の人などに身振り手振りで写真を撮って構わないか聞いてみました。すると「お、写真か、いいぞ撮れ撮れ。あ、うちのかーちゃんも撮っていいぞ。呼んでくるから待ってろ」といった風で、先々で(たいていは)快く応じていただき、いろいろな方の写真を撮らせてもらうことができました。

この写真はそうして撮らせて頂いた最初の方です。嬉し恥ずかしの表情が良い感じです。画面の外でとーちゃんが何やらいろいろ言っているので照れている模様でした。この1枚がきっかけになって、大丈夫そうな人にはどんどん声をかけてみました。この後、市場の中に入った時には「カメラマンが来たぞ~!」と大騒ぎ?になってしまうのですが、それはまた改めて。

この日はじめ、ペルーで怖い思いをすることはありませんでした。きっと運も良かったのだろうと思います。でも、危険な人たちだと全てを遠ざけてしまうことにも抵抗を感じます。レンズを向けた先には、当たり前のように夫婦がいて親子がいて、友達もいて普通に暮らしている人たちがいました。怖い人が全くいない平和な場所だとも思いませんでしたが、地球の反対側で、我々と同じように生活(スタイルは若干異なりますが)をする人たちを知って、素直に嬉しく感じたのでした。

Comment

Post a comment

非公開コメント

プロフィール

mesoplodon

Author:mesoplodon
子供の頃から「生き物」「乗り物」「化け物」好き。海やら街やらで写真を撮っています。

最新トラックバック

検索フォーム

QRコード

QR