初めての航海


  大時化の海をゆく 1993年8月

私が初めて調査船に乗ったのは1993年の夏です。第十八利丸、758.33トン。1958年9月に林兼造船下関で竣工した現役の捕鯨船(当時)でした。海のこと、船のこと、クジラのこと、船の人達に一から教えていただいたのが昨日のことのように思い出されます。

下関を出港したその日の夜から台風の時化に遭遇。床を転がるレンズの音で夜中に目覚め、早くも乗ったことを後悔しました。さらに翌朝、豊後水道南下時には何かに摑まっていないと立っていられないほどの凄い揺れ方になりました。朝食に生卵が出たので卵かけご飯にしたところ、食べている最中に気持ち悪くなり、中座してトイレで吐いて、戻って食べてまた吐いて…。ほとんど吐いてしまったので何してたんだかよく分からない状態でしたが、船の人にはそれでいいと言われました。曰く何も食べないのが良くないのだと。少しでも胃に残っていれば元気も出るということです。そのせいかどうか不明ですが、その日の昼食から後は(どんなに時化ても)全部食べることができました(そして今日に至る…)。

なった本人しか分からないことですが、船酔いは本当に辛いですね。ただ多分に思い込みの部分があるようで、酔うと思ったらてきめんにやられます。酔わないと思いこむことと横にならないこと、風に当たることとよく食べることが肝心かなと。市販の酔い止めは心理的な効果もありますし、風に当たるのは思った以上に効きます。ただし船が揺れている時、デッキは危険なこともあるのでご注意を。

船乗りはよく、船酔いで死んだ奴はおらん…というのですが、船酔いのため食事を摂ることができず、衰弱死してしまった実習船の例がありました。海の上ではどんなことも過小に評価しないことが大切かと思います。

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Author:mesoplodon
子供の頃から「生き物」「乗り物」「化け物」好き。海やら街やらで写真を撮っています。

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