あの頃


  調査船「くろさき」船上にて 2006年9月

 今を去ること10年前、三陸沖から北海道沿岸で行ったタッパナガ(コビレゴンドウのうち、おおよそ銚子以北に分布するもの)調査での一コマです。それにしても、汚い顔をしていますね。毎日剃らないので髭ぼうぼうになり、激しく日に焼けるので、このようなワイルドな顔になります(もちろん風呂には毎日入りますし、ちゃんと洗濯もしていましたよ)。

 操舵室の上に調査用の席があり、風防等で風が直接当たるのを防いではいますが、吹きさらしに近いので、秋~冬の調査は非常に寒いです。船によっては強力なヒーターを仕込んでくれることもありますが、たいていは寒いので防寒装備が必須です。また目を保護し、水中のクジラが見やすくなるので、偏光サングラスも常時使用します。目のあたりが日陰になると見やすくなるので、つばのある帽子も被りますが、いよいよ寒くなると毛糸の帽子になります。このほか、冬の調査では使い捨てカイロが離せません。何せほとんど一日中、外気にさらされているので、防寒がしっかりしていないと仕事にならないのです。時折、熱い飲み物で暖を取ることもありますが、トイレが近くなるうえ、防寒着を着ているといろいろ不自由なので、良かったり良くなかったり…。

 10年ひと昔といいますが、こうした調査船生活は昨日のことのようであり、遠い昔のことのようでもあります。また明日からネクタイを締めてサラリーマンですが、この写真を見ると、頭の中がもやもやして思い出せないような、何とも言えないもどかしさを感じます。

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Author:mesoplodon
子供の頃から「生き物」「乗り物」「化け物」好き。海やら街やらで写真を撮っています。

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