大阪人の血


  大阪市中央公会堂 2012年2月

東京で暮らすようになって、もうすぐ33年になります。二十歳前で大阪から上京したので、東京暮らしの方がずっと長くなりました。
東京と大阪を比べてみると、東京は武家の町で縦割り社会、大阪は商人に代表される「お互いさん」の町で横の繋がりが強い社会。上に対しては反骨の精神で立ち向かうイメージがあります(あくまで個人的な解釈ですよ)。人付き合いの根本が違うので、上京当時は若さもあって少々苦労いたしました…。

普段、大阪的あるいは東京的な思考を意識して暮らしているわけではありませんが、大阪の言葉に触れたり自分の口から大阪の言葉が発せられた時には、なにかこう、古い感覚を呼び起こされたような感覚が湧きあがります。
大阪市内とはいえ、田圃が延々と広がる田園地帯ともいうべき土地で育った昭和30年後半~40年代。人や建物のそこかしこに戦争の痕跡があり、大人たちやテレビの番組などから戦中・戦前の大阪が色濃く語られて“濃縮大阪エキス”のようなものを吸収していたように思います。育つにつれ、そのようなことは日常の記憶から消し去られましたが、ちょっとしたことから、匂いや皮膚感覚を伴って記憶が蘇るのです。これまで何か大きな困難に直面した時、自身を奮い立たせ、正気を保ってこられたのはこの、記憶の底に流れている大阪人の血のおかげだったのかもしれません。

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Author:mesoplodon
子供の頃から「生き物」「乗り物」「化け物」好き。海やら街やらで写真を撮っています。

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